ヒルトンのマイクケーブルの不具合の原因としては、ボリュームコントロールの可変抵抗の不良が一番の原因となります。一般的な可変抵抗の耐久性としては15,000回以上ですが、ボリュームコントロールを使用されている方は、1チップに30回以上操作しているのではないでしょうか。
この頻度だと500チップ以上でボリューム不良が発生する可能性がでてきます。
コール機会の多い方ですと1年で500チップは軽くオーバーするでしょうから、ボリュームの不良には注意が必要です。可変抵抗は消耗品と考えてボリュームコントロールに違和感を感じたら直ぐに可変抵抗を交換されてはいかがでしょうか。

ヒルトンのマイクケーブルを使用する理由としては、手元で音楽のボリュームコントロールができる。また、レコードを使用している場合は、リセットスイッチでレコードの針を手前に戻すことができるという利点がありました。
現在ではレコードプレーヤーの無いMAシリーズが大半ですし、MA-220ではリセットスイッチを音楽のミュートスイッチとして利用できるようになっております。また、パーティ等で複数のコーラーが同時にコールする際に、ボリュームコントロール切り替えユニット でコントロールスイッチとして利用されております。

コントロールもミュートも使用されない方は、ヒルトンのマイクケーブルを使用しないという選択肢もあります。昔のACシリーズ等ではマイク入力のゲインが低く、一般のマイクを直接接続するとマイクの音量があがらないという問題がありましたが、現在のMAシリーズでは十分なゲインがありますので、直接接続しても問題ないようです。マイクケーブルのマイクスイッチがなくなりますので、マイクスイッチが必要な場合はスイッチ付のマイクを使用されてはいかがでしょうか。

ACシリーズ等を使用されている場合はマイクロフォントランスを追加することで対応も可能です。

前回のマイクの話で触れましたが、重いマイクを持ち続けると手や肩に負担が掛かりますので、腕や肩の痛みや凝りに悩まされている方は軽いマイクを使用したり、ボリュームコントロールを使用されない場合はヒルトンのマイクケーブルを使用しないという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

私も軽いマイク(SONY ECM-360)に変更してからだいぶ楽になりました。

※ECM-360は残念ながら販売終了となったようです。