コーラーがビギナーの指導をしているように思われますが、実際にビギナーを指導しているのは先輩ダンサーなのです。
指導といっても強引にリードしたり踊っている最中に動きを指示・解説することではありません。
正しいタイミングとスタイリングの踊りを実際に見せることが最高の指導となるのです。
ビギナー生は先輩ダンサーを見て育ちます。先輩ダンサーがいい加減な踊りをしていたらビギナー生はそれ以下のダンサーにしかなりません。
先輩ダンサーの踊るタイミング、スタイリング、表情、マナーがそのままビギナー生に受け継がれていくことを理解してください。
コーラーは動きの解説や正しいタイミングで踊れるようにコールをしますが、ビギナー生一人ひとりを手をとって教えるのは先輩ダンサーなのです。
ビギナー生と踊る際に、以下の点に留意して踊っていますか?
・正しいタイミングで踊る(動作のステップバリューを理解している)
・正しいスタイリングで踊る(スタイリングを理解している)
・踊っているときの表情は笑顔ですか(セットが壊れても)
・手のとり方やリードは、セットを作る際のマナーは問題ないですか
・ダンス中はコーラーの言うことに常に注意をしていますか
個人的にはビギナー講習中はあえてリードをせず、ビギナー生が自分で考えて動けるようにする方が好ましいと思っています。先輩ダンサーのリードや指示で踊ることに慣れてしまうと、リードや指示がないと踊れない、結果としてビギナー生同士では踊れないことになります。
ビギナー指導中はダンスを覚えるための時間ですので、ビギナー生が自分で考えて踊れるように、先輩ダンサーはリードをしないようにして、ビギナー生が自分で考えて動けるようにしてあげてください。その結果が間違っていてセットが壊れても、にこやかに間違いを受け入れるようにしましょう。
強引にリードしたり、声を出して指示してその場は踊れたとしてもそれはビギナー生の成長にはならないと思ってください。
ビギナーの指導は何がわからないかを明確にして、少しずつ理解してもらうことなのです。たとえビギナー生が間違った動作をしようとしてもリードや指示をせずにセットが壊れてもいいのです。大切なのはビギナー生が常にコーラーのコールに注意をして、自分で判断して踊れるようにすることです。ダンス中の指示や注意はビギナー生の注意をコーラーではなく他のダンサーに向けてしまいますので決して行わないようにしてください。